やる気の減退

エレキギターをいじるのが好きだ。「弾く」ではなく「いじる」………弦を張り替えたり、各部を調整したり、磨いたり。若い頃はそれこそ抱いて寝ていたくらい。さすがに名前を付けて話しかけたりはしなかったが(笑)エセ鍵盤奏者になって、エレキギターには実質用がなくなってしまった今でも「レスポール・タイプ」と「ストラトキャスター・タイプ」と、無用に2本所有し、ニマニマと弾き比べて喜んでいる。

ギターという楽器は、常に膝に抱きかかえて演奏する。そのひょうたん型の形状が女性のボディーを連想させる事もあり、ちょっとフェチシスティックな愛情を感じる奏者は多いはずだ。これは他の楽器にはない。

しかしこの間、毎度やっている弦の張り替え〜それにともなう微調整を「あー面倒くさい」と感じている自分に、はじめて気がついてちょっと愕然となった。「好きなことが面倒くさい」とは、どういうことだ!!

これも老化現象の一つなんだろうか。記憶力の低下は仕方がないと諦める部分もあるが、気力、しかもポジティブな気力すら、加齢と共に減退していくのだろうか。これは、結構、ショックだ。

そう言えば若い頃は、買ってきたCDは、帰ったらすぐ聴いたし、漫画や本も、飯も食わずにすぐ読み始めた。待ちきれなかった。今は、年末に買った「ゲド戦記」6巻が、箱に入ったままだ。

お子様じゃなくなって我慢を覚えたのだろうか。いややはり、みずみずしい「やる気」の減退としか考えられない。とほほな話である。

・・・今回はトホホのマンマ落ちはなしよ。