田舎のヲタクは辛いのだ

ふと、映画を観たいと思い立った。珍しく邦画だ。だがウチはすっごい田舎の山間部なので、映画館がない。映画を観ようと思ったら、電車で1時間近く、クルマで1時間半かかる「市部」へ出ないといけない。往復の電車賃も含めると映画一本観るのに4千円ぐらいかかる。

夜開演のコンサートやスポーツの試合などは、もはや泊まり覚悟となる。勤め人はこの時点で土曜日以外動けなくなる。費用も、チケット代+往復交通費+外食が下手をすれば2〜3回分+ホテル代となり、諭吉が2枚以上飛ぶ。

まともな本屋、レコード屋も「市部」まで行かないとない。そこだって同人誌やツウな輸入盤などない。今でこそアマゾンやらネット通販があるが、つい最近まで、給料が入ると毎月お江戸へ「漫画単行本とロックCDの買い付け」へいっていた。

ましてや声優さんの追っかけ、コミケやアニメ関係のイベントなど、考えの外なのだ。

何がいいたいのかというと、「田舎ではヲタクを続けるのはむちゃくちゃ金がかかる」ということ。田舎で漫画アニメヲタク、ロックのマニアックなCDコレクターは、成立不可能だろう。インフラが何もないんだもの。

こうしてネットが田舎まで来て、都市部との文化格差(サブカルだけどね)が少しは埋まると思ったが、結局埋まらなかった。・・・いや問題は自分がマメに動けるか動けないか、自由になる時間と金が多いか少ないかによるのだろうが。

給与収入格差、医療福祉サービスの格差、だけではない。文化享受の格差はやはりでかい。田舎のヲタクは辛いのである。