白石さんの方法論

有名な「生協の白石さん」ブログは、以前にも書いた。

http://shiraishi.seesaa.net/

この白石さん、まったく頭の柔らかい方である。「どんな書き込みにも誠実に回答」し、しかも「ちょっとひねった変化球でするりとかわし、相手の心を和ませる」その手腕は本当に見事だと感心する。人格も、本当に出来た方だと思う。

「ご意見カード」に、不真面目な書き込みする学生さんは、もとより明確な回答などは望んではいないのだろう。ただ、わかってもらいたい、気持ちを共有して貰いたいだけなのだと思う。言ってみれば「癒し」を求めているのではないか。その点、ネットの掲示板やチャットと同じ部分が、大いにあると思う。

掲示板でのレスポンスの付け方の方法論として、ネット交流の基本姿勢として、この白石さんのやり方は実に参考になる。相手を「癒す」……大笑いさせずとも、くすっと「チョイ受け」ぐらいには持っていく。難しいけれど、これができれば、ネット交流の相手もひととき癒され、場は和み丸く収まる。ささやかなものだけど、癒しのチカラは意外と大きい。

・・・でもね。ここでの「癒し」は、あまりに上手すぎて、私には、しっくりこない。

自分は、ここまで柔らかくは出来ない。もっと頑固に、自分の意見を通してしまう。何様のつもりかと思われるけど、私は「変化球の癒し」より「直球の結論」が欲しい。ネット上のケンカや議論は疲れるけど、でも、ナアナアにかわされるなら、ケンカした方がまだましだとも思う。

……いや、白石さんがナアナアだという意味じゃないですよ。むしろ彼も、言うべき時は厳しくびしーっと言ってるし。ジェントルなスタイルでやるか、ぶっきらぼうにやるかの、方法論の違いかも知れない。

ただ、あまりに「癒し」「共感」ばかりでは、私は気が済まない。違うものは違う、納得できないものは納得できないと書くほうが「誠実」ではないのか?