八重の桜・中間感想


■『八重の桜』の長州藩描写 山口県民は受け入れ難いの意見多し
http://www.news-postseven.com/archives/20130331_178740.html


「まだまだ物語は始まったばっかり。それやのに、もうすっかり長州藩は悪者扱いじゃけえね。このままやったら、戊辰戦争会津に攻め入った長州藩は、鬼のように描かれるでしょ。ちょっと見る気がせんのよね」


・・・週刊誌の記事で、どれだけ取材に信ぴょう性があるのか疑問だが、福島県民としてなんか申し訳ない気持ちもある。


しかしながら恐縮しつつも、物語は面白く見させてもらっている。私は主人公の八重より、兄の覚馬さんが気に入った。まさに隠れた幕末の重要人物だ。勝海舟とは兄弟子おとうと弟子の関係、西郷隆盛とも親しい。長州の吉田松陰とすら親しかった設定だ。黒船も見ている。新撰組池田屋事件にも顔を出す。現場に居過ぎである(笑)これがもし全部事実なら本当に大層な人物だ。さらに維新後は京都府知事の参謀として、議会と商工会を発足させ、キリスト教に改宗し、新島襄と「同志社大学」を創立するのだから、もーとんでもない人生。なかなかに福島県民を気持ちよくさせてくれるキャラだ(苦笑)


今のところシナリオもまあ面白い。ただ、男尊女卑と戦う主人公の姿は、もっと正面切って出しても良いのではないか。今後京都で、ハイカラさんとして進んだ女性として生きる姿に、必然性が乏しくなってしまう。


ただ京都での戦争後、焼け出された人々の姿をちゃんと描かれていたのは、ほっとした。戦争美化・暴力肯定、人物を変にヒロイックに描くのだけはやめてほしかったからね。山口の人もみられるように、今後もその視点だけは忘れないでほしい。