ロック少年は「洋楽」を聴かなくなった


■いつの間にロック少年は「洋楽」を聴かなくなったのか?
http://www.drillspin.com/articles/view/526


・・・洋楽は確かに最近聞かれていないなと思う。ことにタイムリーな英米ロックに関しては、自分も正直全然聴いていない。


まあ自分は、70年代物に思い入れを持つオヤジ世代だし、90年代以降ガツーンとくる洋楽バンドが少なくなったし(偏見? かもしれんが,プリンスとカートコバーン以降カリスマは居ないでしょ?)それに邦楽J−POPやアイドルが百花繚乱で、そっちの方で事足りるようになったのもある。


もともと洋楽のCDを買ったり、ビルボードのチャートを気にするような奴はクラスでも少数のマニア、オタだった。暗い趣味だったのだ。雑誌を買って調べたり、カネも暇もかかった。ハズレCDを引いて「ちくしょー!」となる経験もそれこそ多々。なんと効率の悪い趣味か(苦笑)。


それでも洋楽は魅力的だった。なぜなら当時の邦楽がダサかったのだ。私がガキの頃は、古色蒼然歌謡曲とフォーク全盛で、日本のロックバンドはあんましかっこ良くなかった。音楽内容もどこか趣味的で真似ッこも多かった。心にぐっと入って来なかったんだ。(ユーミンとか達郎とか居たけど、マニアが聴くもので、ユーミンがOLのカリスマなんて言われ出したのは、80年代も大分入ってからだよ。)


それと洋楽のバンドについて、知ったかぶりしてしゃべったりすると、クラスの女子に一目置かれたりした。これが非常に大きかった(笑)今は女子も、そんなヲタ知識より、具体的に何をしてくれるのか実利を、男子に求める時代になったのではないか。


ここの記事では「最近のいい洋楽を、きちんと紹介していないメディアが悪い」と言っている。それも有るだろうが、ロック雑誌等も売れてナンボ、興味を持ってもらえない記事は載せられないだろう。RadioHeadColdPlayよりZeppelin書いた方が売れるなら、そうなるのも仕方がない。(本当はメディア編集としてはダメだけどね)


私のような70年代ロックオヤジ達も悪い。「昔のストーンズはなあ…」とかまくし立てられると、若い奴はウザイと思うだろう。親父はなんだかダサイし。それならばチマタに蔓延ってるJ−POPのほうがカッコイイ。クラブサウンドと融合した現代アイドルなんてラジカルですらある。キラキラだ。汚いカッコでギター持ってる奴らは、反逆でラジカルでカッコイイものではなくなった。時代遅れでダサくてカッコ悪いものになったのだ。革ジャンにジーンズではない、ニット帽にパーカーに半ズボンになったのだ。


だから、このまま洋楽人口がどんどん減って、滅亡同然になっても、それはそれでいいんではないか、という気がしている。てか、まったく滅亡するってことはないだろうと思う。いつの時代でもマニアは無くならないよ。


・・・ただ、この洋楽嫌い傾向が、最近の「右傾化思想」と「変なナルシズム」……「俺が一番、他の奴は馬鹿で糞、外人なんかもってのほか」ってゆー、昨今の思想傾向と結びついているのかどうか。この点は、どうにも良くわからない。大事な部分だけど、まだ保留だ。