全日本フィギュア女子


はい。全日本フィギュア女子、終わりました。


これは禁句なんですが、やはり顔ぶれが寂しい。2005年トリノ前のあの、全選手奇跡のノーミス、全演技号泣のあの日は還らない・・・いや年寄りの愚痴だが。(TT)


でも浅田真央選手、優勝おめでとう。あなたにとっても今年は、人生で最も悲しい年となりましたが、よく出場してくれました。「今は出来るエレメンツを精一杯やるだけ」という言葉の裏には、仕方なさよりも、100%のパフォーマンスを発揮できない自分への歯がゆさがにじんでいます。スケートへの自分の理想と、ミューズの神を信じて音楽と舞踏に奉仕する精神と、いろんな人が真央ちゃんの演技で幸せを感じているという事実を、忘れないで下さい。


鈴木明子選手、は、かなり悔しい2位です。ジャンプのすっぽ抜けは時の運なのか。それとも密かに始まっている年齢の壁なのか、わかりませんが、でもいつものラストステップは最高でした。変な欲とか気負いとかは、もうとっくに克服しているはずなのに、と言っていましたが、そんなもの一生克服なんぞ出来ません。ともに生きていくしか無いと思います。あと演技後、長久保先生がちょっと寂しそうに写ったんですが大丈夫かなあ。今後も二人三脚頑張って下さい。


村上佳菜子選手。まあ変なとこでこけて「やっちゃった」ですが。挑んだクラシックのプログラムに一定の成果は出たと思います。でも私は彼女の、どこか周囲に笑いがあふれてしまう個性を生かして、明るいプログラムが見てみたい。今日もキスクラで山田先生と大笑いでした。ほっとしますね。代表枠おめでとう。


他は今井遥ちゃんのジャズが素敵。あと西野ユウキちゃん、もう十分世界と戦える技とポテンシャルを持っています。あとはどうやったら「ぐっと来る表現」になるか、良く研究してほしいです。


ペアの高橋&トラン組には、うーーんもっと魅せてほしかった。毎年言ってるがシングルに比べてペア&ダンス競技がまったく人材不足。未来は無いぞ。シングルの中から誰か回せないものだろうか。そうはいかないか・・・