ーperfumeの新譜「JPN」


いやーperfumeの新譜「JPN」買いました。待つ事2年4ヶ月。間が空き過ぎ。


もちろん悪い訳は無いのだけど、「アイドル回帰」してるなあ。perfumeはアイドル離れした楽曲・多層ニュアンスを含んだ意味の深い歌詞も売りで、そこが洋楽派のオヤジにもアピールしてきたところなんだけど。例えば4年前には


簡単な事って勘違いをしていたら
判断誤って後ろを振り返るんだ
何だっていつも近道を探してきた
結局大切な宝物までなくした
……「Baby Cruising Love


・・・なーんて人生の不毛感を歌わせていたのに。
今回のは例えば、こっ恥ずかしいほどのアイドル歌謡。一例だが、


ほっぺたにKiss キミがスキ
ドキドキドキが止まらないの
恋はきっと そうねきっと 心のスポーツ
なんだけど運動不足なの
……「心のスポーツ」


オチは流石のコピー的作詞なんだけど、やっぱ恥ずかしい(##)80年代の聖子ちゃんだって歌わないよ。(←といいつつこういうの、好きだったりするけどww)


しかしこの変化は実は、本人たち、特にあ〜ちゃんが望んだ事ではないだろうか。


初期のパフュームは、上記のような人生の喪失感を歌わされたり、テーマがSFだったりして、おおよそ等身大とは言えなかった。その反動、恨みつらみがあるのか、あ〜ちゃんのいろいろな発言からどうにも、中田ヤスタカの曲作りに、反抗とまでは行かずとも、不満をチラチラと漏らしていたような気がする。曲はピコピコだし歌詞はわかんないし、歌い方の根本も直されて、意にそぐわないこと大だったのだろう。


その無言の不満に、中田ヤスタカが答えた、結果が今回の「アイドル歌謡回帰」なのかもしれない。なんだかんだ言ってヤスタカ、3姫が好きだからね。でないと8年も9年も曲を書き続けないよ。


ただ次回からはどうするのかな。売れて縛りがきつくなった分、曲作りは死ぬ思いではないか。ヤスタカの戦いに幸アレと言いたい。


あと彼女たち、さかんに海外進出したいと言っているようだが、これは慎重に用意周到にやるべきです。どう湾曲されるかわからないアメリカ、口パク禁止令さえでかねない中国等、叩かれかねない。やるなら東南アジアマーケットがいいかな。まさか彼女たちが、堕ちたロックスターよろしく、プレッシャーと薬に負けて自滅、なんてことのないように。