五輪は祈りである


■トワエモア「虹と雪のバラード」


・・・1971年、札幌冬季オリンピックのテーマソング。映像は一時的に再結成してのテレビ出演時のらしいですね。歌詞のイメージの素晴らしさ。格調高いメロディ。もうこれ以上はないってくらい名曲です。長野五輪の時にも何かテーマソングがあったはずですが、誰も覚えてないでしょ? この曲が素晴らしすぎたからです。


札幌オリンピック当時、ワタシは小学校2年生だったと思います。(歳数えないでね)歴史上有名な、笠谷選手以下ジャンプ日の丸飛行隊のメダル独占のテレビ中継は、学校の教室で授業の一環として見た記憶があるなあ。何故か皆で床に体育ずわりして観たと思う。


この歌の記憶と、小学校で観たジャンプ競技の記憶とで、ワタシの中で冬季オリンピックというものは、すごい特別なものになりました。40代以上の日本人の多くが同じ思いだと思う。単にウインタースポーツの最高峰の大会、というだけではなく、もっと何か神聖な、宗教的な儀式みたいに思えるんです。世界中から若者が雪山に集い、競技を通じて友情と、相互理解と、恒久平和を願う。地球人としてのとこしえの願いを込めて、参加し、また観戦するものだと。これは今でも、そう思っています。


「五輪だけが大会じゃない」「国の威信より自分のために」「祭典なんだから楽しんでプレイを」・・・確かにそうです。でも選ばれた競技者は、人類の名誉ある代表なのです。そこでプライドを掛けて、死にものぐるいで臨まないでどうするのか、と思いますね。まあ選手達は皆そう思っているんだけど、プレッシャーに押しつぶされないように、「自分のために楽しんで」と言うのでしょうけど。


ともかくオリンピックは、単に競技会ではない。またお祭り騒ぎだけでもない。人類全体の厳粛な「祈り」の部分が、絶対あると思います。