フィギュアスケートNHK杯


・・はい。フィギュアスケート国営放送杯、アイスダンスをのぞき終了です。


今年のこの大会は、ちょっとぐだぐだ、戦いのレベルは決して高いと言えなかったと思う。一生懸命やってる選手や、それぞれのファンには怒られるかもしれないけど。GPシリーズの一環として、なんか予選の一試合みたいな価値になってきたんでしょうか。日本開催では由緒ある国際大会、去年は面白かったし、もっとぴりっとした戦いが見たかったのが本音です。


先に女子について。安藤美姫選手優勝おめでとう!本人不本意な出来で「消化不良」と言っていたけど、それでも優勝できる底力はついたということね。特に表現力・演技力・踊り心という、苦手部分を改善し結果が付いてきたのは立派だとは思う。あと何度も書いたけど、メンタルの弱さを、打たれながら突き落とされながらも、必死に克服してきた4年間だったと思う。そこは尊敬します。


ただ私は彼女の演技スタイル……モロゾフの振り付け……が、どうにも好きになれない。バレエとかダンス等の「舞踏表現」と、なんというか「断絶」している感じがするんだ。上手く言えないけど、伝統的な土台を無視して表現を組み立てている感じがする。スタートの方向性から許せない部分があるようなね。これはヨーロッパの、文化としての「舞踏表現」を、どれだけ好きになれるか、頭じゃなく腑に落ちるほど解るか、の問題だと思う。それにモロゾフの「オリエンタル趣味」も、正直飽きてきた。


とは言ってもやはり安藤選手のジャンプは素晴らしい。さすがに4回転跳ぶだけはある。彼女のポテンシャルが100%、120%と発揮されたとき、メダルは自動的に付いてくるでしょう。


中野選手、うーむ困った。これはもう、勝負運がないとしかいえないなあ。肩を痛めていても致命傷ではないし、キャラからはかなり外れているとは言え、表現もプログラムも立派。テクもある。売りの必殺技もある。じゃあ何故ここ一番で表彰台に上れないのか? 本当こっちが聞きたいです(泣)真面目すぎ考えすぎなのかなあ。フィギュアスケートはスポーツであると同時に、人前での舞踏表現でもあると思う(当たり前)ということは、資質として自己顕示欲、目立ちたい受けたい、悪のり体質も(笑)必要だと思うのね。その部分が問題なのかしら??


ロシアのレオノワ選手、太めのおじさんが花束投げてた(笑)中年男のアイドルになるのかな(爆)


男子。ジュベールが「押さえた」優勝。これは安藤の「消化不良」とは違う、自発的戦略的なモノね。2位ウイアーは、黄色い声援しか印象がない(爆)3位のチェコの新人君は拾いモノ、ジャンプがすごく良い。演技力磨いたらすごくなる。


で、その下に高橋が来る(泣)まあ怪我上がりで仕方がないとは思うけど。小塚君も、果敢な挑戦が裏目に出た形。結果は時の運だけど、それでももうちょっと、ね、何とかしてほしかったです。特に高橋選手は「目立ちたい受けたい悪のり資質」を、色濃く持ってる(爆)素質十分の選手だと思うので、気張って欲しかったです。


ペア。今回私的に最高の見所でした。が、井上怜奈選手が最後まで調子が悪そうで、浮かない顔だった(悲)表彰台は死守したものの、五輪予選厳しいかなあ。心配です。優勝した中国ペアは、見事でした。ただ彼らも、中国ではナンバー2ペアなんだよね。


で、一番感激したのは、2位に入った川口悠子スミルノフ組。序盤の大技「4回転スロージャンプ!」に果敢に挑戦。でも失敗、川口選手は右腕を痛めます(@@)このまま棄権かと思いきや、2分ほど中断しただけで音楽をかけ直し、演技を再開。しかもその後再び、3回転ですけど「スロージャンプ」を決行、ばっちり決めています。この彼女の気の強さというか根性というか、いやー感服しましたですねえ。怪我を押しても演技することの善し悪しはその都度あるけれど、それでも怖いスロー(投げられ)ジャンプに再び挑んだのは、やっぱり拍手したいです。


さー明日はエキシビションです。毎年NHK杯のエキシの日に、BSだけで突如見られる、樋口豊コーチによる、選手への「超ぬるーい」インタビューコーナー「豊の部屋」が、果たして今年も出現するのか(笑)毎回「豊先生がちょっとおネエちっく」「女子選手へ密着しすぎ!」「どこそこの店がうまいとかの話題はないだろ」「外国選手へ通訳無しでグズグズのインタビューで崩壊してる」とか、まあ散々な言われよう。(爆笑)でもそれが、すっごい面白い! 佐藤信夫コーチと並んで、日本でも有数のベテランコーチですから、選手のことは本当にわかっていて、結構核心を引き出したりもします。やってほしいなあ、楽しみです。(^^) 果たして「豊の部屋」は、あるのでしょうか??(^^)