あるSNSでの炎上を見て


・・・あるSNSで、あるソフトウェアについて、質問のスレが立った。そこでの、おそらく若い人たちのやり取りが気になったので、それについて書いてみることにする。


まず前置き。そのソフトは、操作は簡単で知識は要らないが、そこそこの出来栄えのデータしか作れないという評判だった。で、それを知りつつ、そのソフトの範囲内で、もうちょっとなんとか出来ないか、という質問だった。


案の定「無理。別ソフトを使って、根本的にやり直すことを考えたほうが、将来のためでもある」ってな回答が、数多く寄せられることとなった。


でそれに対して、質問者=スレ主が「論旨が違う。その回答じゃ私の欲するところではない。もっとよく質問を読んでくれ。」とダメ出しで答えた。


で回答者の何人かがブチ切れるわけだ。「せっかく回答してやったのに何だ」とね。で、お決まりの「炎上」・・・


・・・これ、結局は「ネチケット」の問題……顔が見えない掲示板だからこそ、慎重に礼はつくそうね。相手の立場を考えようね。ということが、守れないための行き違いなんだけどね。


質問者は、自分のためを考えて貰った以上、多少的外れでも礼を言って「申し訳ないけど、そうじゃないんだ。」と釈明して再質問するのがルールだろう。面倒くさいけど、それが人と人との関係というものだ。


また回答者も、この場合は正論を討ったわけだが、それが一種「知りすぎの教えたがり病」の回答だった一面も、あるのではないか。それに、ちょっとレスがぶっきらぼうでも、ぶち切れは、やはりよくない。


ネットコミュニケ、掲示板は、ほとんどが「素人が趣味で」運営し「ほぼ慈善事業で」個人が持っている知識やスキル、時には作品をも供出している。無料のフリーソフトの性能が悪いからといって、こんなもの作るな! とは、いえないはずだ。そう思ったらだまって使用をやめるか、あるいは先と同じように「すいませんが、よくない点があります」と、筋を通してから報告すべきなのだ。


モンスター・ぺアレンツ、トンデモ110番・119番通報、商品への過剰なクレーム、こんな問題が話題に上る。先に書いたコミュ炎上問題と、根は同じだと思う。どうも「消費者・サービス受益者」は、何をやってもいいという風潮が、暗黙うちに出来上がってはいないか。頭を下げる側も人間なのだ。公共マナーといえば堅苦しいが、思いやりのない、余裕のない社会に、一人ひとり皆、まきこまれてはいないだろうか。