Vリーグ、決勝

・・・今日はヴァリボVリーグ、決勝戦でした。毎年この1試合だけは、国営放送で中継してくれて、それだけでもありがたいのですが。昔はリーグ戦何試合かは、民放でも中継があったりしたんだよね。

さて、決勝戦の組み合わせは、男子がサントリー(荻野・越川など)対東レ斎藤ノブコフ・セッター阿部等)となりました。結果はサントリーの勝ち。優勝はここ3〜4年なかったはずです。超ベテランの荻野選手が、ここでも元気に全セット出場し、攻撃につなぎに中心となっている。あの濃い顔が元気だと安心します(^^)越川選手がMVPで大泣きしていました。男子ヴァリボ、一時の狂乱的な人気は今は昔ですが、それでも選手たちは、世界につながる事を信じてがんばってますね。

で、私の専門の女子は(笑)久光製薬(落合・小山ワンジョー)対JT(竹下・宝来・菅山)の対戦です。ところがこの試合、()内に上げた現役全日本組よりむしろ、元全日本組、あるいは全日本に残れなかったベテラン達が、意地を見せる戦いとなりました。

まずJTのレフト、谷口選手。この選手も、全日本でバリバリやっていても決しておかしくない選手。当然JTでは攻撃の中心です。第1セット、絶好調で入ったこの選手が、試合中に少し足をひねってしまいます。捻挫まで行かない軽いモノですが、それでも、ジャンプのタイミングが微妙に狂い出す。ここが勝負を分けました。

対する久光には、かつての小さな大エース、成田(旧姓大掛)選手が居ます。谷口選手とは逆に、このベテランが珍しいことに、第1セット、ガチガチに緊張して足が出ない! この人は現在はやや守備・つなぎ的役割ですが、序盤それが機能しない。しかしながら徐々に、JTのミスなどもあって、本来の成田選手のつなぎが出てくる。とすると、流れが次第に互角か、あるいは久光の方に流れてくる。

こっからはもうガチンコ勝負になりました。で、フルセットまでもつれ、最後は久光の勝利! 成田選手が大泣きしていました。このひとも、五輪敗退後、燃え尽き、周りから責められ、完全にバレーを止め、一時は営業職で就職までしたという人です。

「4年前に現役復帰し、1から体を作るところから始めた。大変だった。積み上げた結果ここまで来たという感じです。」成田選手の弁ですが、良い光景でした(TT)結婚して三十路も過ぎて、それでも中心選手としてバリバリやっている。男子の荻野選手と共に、この成田選手にも本当に頭が下がります。M(__)M

苦汁辛酸をなめ、どん底から再起したベテラン選手。こういう選手が皆から敬愛され、長く現役を続けられることこそが、スポーツ文化だと思う。若さと勢いばかりではなく、こういう円熟の力が、ナショナルチーム、全日本にも必要だと、痛切に感じました。