Webサービスも淘汰の時代

偶然かも知れないが、この年度末、ネット友の借りている無料BBSサービスが廃止になるところが3件ほどあった。例の○イブドアのことと関連があるのかないのかわからないが、ここにきて各プロバイダやネットのサービスを提供している会社にも「勝ち組と負け組」の格差が、はっきり見て取れるようになった気がする。ここのようなブログやポータルコミュニティーも、こう言っては何だが、明日はどうなるか分からない。ネット・Webサービスも淘汰の時代に入ったのだ。

そんな中で、とうの昔に淘汰され虫の息だったパソコン通信Nifty-Serve」が、完全にサービスを廃止したニュースが入ってきた。インターネット網が整う前の時代の過去の遺物、まだやってたの?と言う感じだが、一部機能はサービス継続していたらしい。私は、パソ通の経験はないが、Niftyの「フォーラム」から、例えばデータ圧縮の「LHアーカイバ」などのプログラムが生まれた話とかは知っている。顔文字(^^)やアスキーアート(文字絵)なども、ネットと言うよりパソ通から生まれたものだ。パソコン通信は、限られたコンピュータ技術者やマニアの世界。インターネットに比べてはるかにドメスティックでミニマムだったが、パソコン黎明期の情報交換交流の場所として、非常に濃い空間だったようだ。

してその後、ネットが一般公開され整備され、パソコンが日用品のレベルにまでなり、携帯電話がSF的魔法のツールとなったここ十数年。進歩したIT技術は一部のプログラマーなどの物ではなくなり、一般の人が誰でも使える物となった。これこそ文化。これはこれで素晴らしいことだ。

しかし、誰でも使えると言うことは、使いこなし方の質は落ちる面が出てくることも否めない。私なんぞはパソコン黎明期を知る古い人間だから、買ったその日からインターネット、なんてうたい文句にはぞっとしてしまう。せめて基本的操作とハードの知識、CPUとは?メモリーとは? とかぐらいは勉強して欲しい。ネットのブログ等でコミュニケをやるのなら、インターネットの入門書ぐらいは読んで、それから出てきて欲しい。ましてやホームページを運営するのであれば、Webページを組んでアップするわけだから尚更勉強が必要である。

ネット・Webサービスも淘汰の時代に入った。もし自分の利用しているサービスが、淘汰「される」側になったとき、困らないようにするためには、すぐに同様のサービスを導入し建て直すためには、やっぱり自分のITの使いこなしの力量……嫌な言葉だが「勉強した蓄積」が物を言うのではないか。それに、運良く淘汰を逃れたとしても、無料で、かゆいところまで手が届くようなきめ細かいサービスは、この先どんどん減ってくる。そうなった時にどうするか。「チャットもブログも飽きてきたトコだし、友達になった人には携帯があるし、やめちゃお!」ってなるのか。広がる経済格差・社会格差のせいもあるが、自分にとっても大いにあてはまる問題である。