終戦記念日に寄せて

何するでもなく過ごすお盆休み。これもまた良しか。

戦後60年終戦記念日。いろいろテレビで関連番組がやっている。
私のオフクロ姉妹達は、戦時中サハリン(日本名は樺太…からふと)に居て、終戦時そこから命からがら引き上げてきたそうである。あまり話も聞かないし話たがらない部分もあるが、戦中は結構ロシア人家族と日本人家族が仲良くやっていたそうである。

それが突如、不可侵条約を破りロシアが参戦してきたのだ。ほんの小さな子供だったオフクロ達は、1週間野宿&歩き通しで港まで行き、引き揚げ船に乗ったそうだ。
途中、ロシア軍の弾丸にやられ、死にかけた日本兵が、体からあちこちウジがわきながらも、助けをこいに隊列に這ってきた話とか、聞かされたことがある。壮絶な話である。

広島長崎は記録も多く知られているが、樺太終戦間際の様子はほとんど知られていない。自分も、いろいろ、聞いておかねばならないと思っている。

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国営放送のトーク番組に、今話題のバンド「サンボマスター」が出ていた。
素晴らしくハイテンションのライブ数曲ときわめて真面目なトークが展開される。歌詞も素晴らしい。井上陽水はっぴいえんど四人囃子などが頭をよぎる。リーダーの山口は福島出身で大学も自分と同じ。ルックスどおり素朴なヤツなのだろう。音楽で世界が変わる、なーんてセリフを今聞くとは思わなかった。イヤミはないし本音なのだろう。
でもここまでロックって信じていいのか? 凄い演奏だしまっすぐな魂だけど、たかが音楽、の余裕の部分って、なくてもいいのか。ピンと張った糸よろしく、切れたら恐いぞ、と思ってしまった。

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反対に民放で、大昔の「スパーク三人娘」復活ステージってのを見た。中尾ミエ・園まり・伊東ゆかりの三人さん。大おばさんであるが、出発点がロカビリー/オールディーズ洋楽なので、私みたいなロックファンでも繋がりが感じられ楽しく見聞きできる。歌唱力にはもう文句もつけようもない。特に伊東ゆかりさんの声の素晴らしいこと!それに、ひとりがリードを取るときに他の二人がバックコーラスに回るのだが、それがなんか昔々のモータウンシュープリームスみたいで、ダサ格好いい。それに皆、実に楽しそうだ。
音楽の余裕、ってのは、こういう部分ではないのか。親父世代の趣味指向の違いと言われればそれまでだが、リラックスして長く聴ける、こっちのほうが私にとっては必要な音楽である。