今井絵理子〜なんくるないさぁ〜


SPEEDの今井絵理子ちゃんが、活動の合間にボランティアで、養護学校聾学校の慰問をしている。その様子をちょっとだけテレビで観た。彼女は息子さんがそうなのだね。諸事情あってシングルマザー。素直に大変だと思います。


息子さんとのことを、お涙よろしく語る気はありません。問題は歌手としての彼女のほう。「聾唖の子だって、音楽の波動は感じている。聞こえてるんだ!だから歌おう!歌を届けよう!」と。これは息子さんとのふれ合いから実際に実感したことなんでしょう。ギター1本かかえて、自ら車を運転して施設に向かう。ソロの自分の曲やスピードの曲などを、学校の教室の床に座り込んで、弾き語りで歌う。


「ギターずーっと触っててもいいよ」と子供達に言うと、幼い手が何本も出て、ギターの表板に触れる。「聞こえた!聞こえた!」と喜ぶ子供達。彼女の歌声も、活動再開当初は、ちょっとサボっていたな(というか、歌どころではなかったのだろう)という感じで、衰えが目立っていたけど、今は張りも取り戻し、そのうえにとても優しさが加わったと思う。こういった活動の社会的意義・彼女の中での個人的意義の他に、歌手として表現者としての彼女にも、深みをもたらしたのかな、と思う。


ファンに怒れるかもしれないが、SPEEDの音楽自体は、作詞作曲の伊秩氏の言葉まわしメロ回しが、あまり好みじゃないのだ。でも再結成以降は、相方ボーカルの島袋寛子ちゃんの成長ぶりもあって、かなり聞きやすくなった。キズナも強まったと思うし、面白い活動を今後も期待したいです。