23年間の孤独


・・・ニュースぶつぶつ。


■23年間植物状態と診断されていた男性、「ずっと意識があった」と告白。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091125-00000003-cnn-int


・・・すごいねえ。人間の命の崇高さ素晴らしさ。23年、孤独だったろうに。(TT)家族が信じていてくれたのが救いだったんですね。神経麻痺で痛みや苦しみを感じなかったのかな。ヤブ医者の誤診を責める向きもあろうけど、地方の設備の整っていない病院では、こういう判断しかできなかった事情も考慮してあげないと。


しかしそれよりも感動したのは、この方の言動です。筆談(?)が出来るようになった今。父親が亡くなったときのことを振り返り、「あの時は、助けられなくてごめん、ママ」とおっしゃったそうです……。


ねえ、皆さん。これですよ大事なことは!! 植物状態一歩手前の状態で、「なんで俺だけこんな目に、親がどうした! 世間も神もあるもんか!」と思ってもおかしくない。なのに、そんな状態でも、母親のことを察する・思いやるこの心。(TT)


あえて冷たい、心ない言い方をすれば、寝たきりで眼球しか動かないこの方は「使えない・役立たず」な人間なわけです。今の若い人たちとかなら「生きている価値がないんじゃない?」とか、平気で言うかもしれない。


でも、それは間違いですよ。こころが、精神が、そこに歴然とある以上、それは何よりも、尊厳されなければならない。「愛」がそこにちゃんとあるならなおさら。


生きて動いて働いていても、思いやりも許しもなく、人を「使えねえ」とか言って、他人や社会に対しての不満ばかりを募らせる生き方しか出来てないなら、君はこの寝たきりの男よりも「生きていない」ですよ。そう思う。