ちゃん付けだけでハラスメント?


・・・ひとつまた、社会心理的なニュースについて書いておこうか。


■女子学生を「ちゃん」付けしただけで、大学教授が減俸処分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071201-00000083-sph-soci


・・・それだけで懲戒とは、恐ろしい世の中になったものである。教授にしてみれば親しみを込めて呼んだつもりが、呼ばれた本人は不愉快だったんだろうネエ。親でも親戚でもねえのに「ちゃん」はねえだろ!という心理は、理解できなくもない。


しかし。


>女子学生は大学内に設置されているハラスメント相談室に訴えた。


・・・これが問題。この学生さん、直接「先生、ちゃんづけはやめて下さい」と、きちんと言ったのだろうか。どうもこのニュース文章からは、直接訴えた形跡は読みとれない。若い女性のデリケートな自意識があるのか。上下関係の立場への影響を気にしたのか。それとも本当に、スケベそうに見える教授で恐かったのか。言えない気持ちも確かに分かるが………。


セクハラなどを容認するつもりは毛頭ない。しかし、社会に出れば、上司と部下とか、利害が絡んだ上下関係を、しかもムサイおっさん達を相手に、日常を渡っていくことは、誰しもが体験することだと思う。(ベテラン女性管理職と若い男性社員、って言う状況もあるからね)その中でいかに「かわし」たり「いなし」たりしながら、人間関係に波風立てずに、冗談めかして、うまいこと相手に自分の要求をちゃんと伝え、我を通していくか。これはハラスメントとは関係ない、人間関係のスキル、会話のスキルではないのか。


ちゃんと言ってくれなきゃわからない。人間、しょせん言葉の動物。ミュータントでもない限り、空気なんざ読めないのである。